
湿気の多い日本では、壁紙にカビが発生しやすく、「これって自分で取れるの?」「どんな洗剤を使えばいいの?」など、いざ掃除しようと思っても不安や疑問がつきものです。
見た目が悪くなるだけでなく、カビは健康にも悪影響なので、できるだけ早めの対処が大切です。
本記事では、壁紙のカビを自分で安全に除去する方法から、使用する洗剤や道具、さらに業者に依頼した場合の費用相場やカビを防ぐための予防策まで詳しく解説します。壁紙のカビをきれいにしたい方はぜひ参考にしてください。
DIYと業者、どちらでカビを取る?
壁紙のカビ、できれば自分で取りたいけど、本当に大丈夫?それともプロに頼むべき?ここでは、DIYと業者、それぞれの違いやポイントをわかりやすく紹介します。
DIYのメリットと注意点
DIYでカビ取りする一番のメリットは、なんといってもコスパの良さ。必要な洗剤や道具をそろえるだけで、1回あたり500〜2,000円ほどで済みます。思い立ったらすぐに始められるのも嬉しいポイントですね。
ただし、気をつけたい点もあります。
● 壁紙の変色:洗剤によっては、壁紙の色が変わってしまうことがあります。
● カビの再発:ちゃんと取りきれないと、またカビが出てきてしまうことも。
こうした失敗を防ぐためにも、正しいやり方と、再発を防ぐ工夫が大切です。
業者に依頼する場合の費用は?
次のようなケースでは、無理に自分でやらずに、専門の業者さんにお願いするのが安心です。
● 石膏ボードまでカビが染みて変色している
● カビ臭が部屋中に広がっている
● 高い場所や広い範囲など、作業が大変そう
気になる費用相場は以下のとおりです。
点検+施工費:1㎡あたりだいたい1,000〜3,000円くらい。例えば5㎡なら約2万円〜が目安です。
壁紙を張り替え:材料費込みで6〜10畳分で5万〜8万円くらいが相場です。
状況に合わせて、無理せずプロの力を借りるのも大切です。
壁紙のカビ取り|揃えておきたいおすすめアイテム
カビの原因は湿気だけではありません。実は、ホコリや皮脂汚れはカビにとっての栄養分になります。とくに壁だけでなく天井の角や家具の裏などにたまったホコリは、カビのすみかになりがちです。
こうした汚れを防ぐには、こまめな乾拭きや掃除機がけが基本。特に湿気の多い時期は、ホコリが湿ってカビが育ちやすくなるので、掃除の頻度を少し増やすだけでも予防につながります。
そして、すでにカビが発生してしまった場合は、カビの種類や汚れの状態に合った洗剤でしっかり除去することが大切。ここからは、目的別におすすめのカビ取りアイテムをご紹介します。
カビ取り用洗剤を選ぶポイント
カビ取りに使う洗剤は、カビの程度や家の環境に合わせて選ぶのが大切です。「何を使えばいいの?」と迷ったときは、以下のポイントを参考にしてみてください。
軽いカビや、初めてのカビ掃除には「アルコール系スプレー」
表面にうっすら付いたカビには、アルコールタイプの除菌スプレーでOK。サッと吹きかけて拭くだけなので、気軽に使えます。
効果を高めたいときは、スプレーの前に40〜50℃くらいのお湯を含ませた布で、カビが発生した部分を軽く拭いておくのがコツ。カビの膜や皮脂汚れがやわらかくなり、洗剤の浸透力がアップします。ただし、壁紙や下地が熱に弱くないか、事前に確認してから行いましょう。
しつこい黒カビには「塩素系カビ取り剤」
しっかり根を張ってしまった黒カビには、塩素系の洗剤が効果的。パワーがあるぶん、色落ちや臭いには注意が必要ですが、落としにくいカビには頼れる存在です。使うときは換気を忘れずに!
小さなお子さんやペットがいる家庭なら「酸素系クリーナー」
「強い薬剤はちょっと不安…」という方には、酸素系の洗剤がおすすめです。刺激が少なく、塩素系のようなツンとしたニオイもありません。過炭酸ナトリウムが泡を出して汚れを浮かせてくれるので、やさしいけれどしっかり落とせます。
最後の仕上げには「防カビコーティング剤」
一度きれいにしたら、次は再発防止がポイント。防カビスプレーを仕上げに使えば、カビの発生を長期間ブロックしてくれます。
カビ取り用洗剤おすすめアイテム
- 【アルコール系】ドーバーパストリーゼ77 500ml(税込1,188円)

参照元:ドーバー公式オンラインショップ
軽めのカビや掃除の仕上げにぴったりなアルコール系スプレーです。アルコール濃度77%で除菌力はしっかりありながら、ベタつきや嫌なニオイがないのが特長です。
- 【塩素系】キッチン泡ハイター(税込308円)

参照元:花王公式オンラインショップ
台所用の定番アイテムですが、実は壁紙の黒カビにも効果バツグン。
泡タイプなので、しっかりとカビに密着して根本から分解してくれます。
漂白力が高い分、使用前には目立たない場所でテストがおすすめ。
- 【酸素系】:オキシクリーンEX 500g(税込755円)

参照元:グラフィコ公式HP
塩素系よりもマイルドで、子どもやペットのいるご家庭にも安心。
お湯に溶かして使うタイプで、泡の力がカビ汚れを浮かせてくれます。
塩素臭がないので、ニオイが苦手な方にも使いやすいのが魅力です。
- 【防カビコーティング剤】カビホワイト 防止スプレー(税込1,980円)

参照元:ビーワン公式オンラインショップ
カビを除去したあと、再発を防ぐために使いたい仕上げ用スプレー。
アルコールが壁紙の表面にとどまり、2〜3年もの間カビの発生をブロックしてくれます。
自分でできる!壁紙のカビ取りの手順
基本のステップを押さえれば、初めての方でもきれいに仕上げることができます。ここでは、自宅でできるカビ取りの手順をわかりやすくご紹介します!
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乾拭きでホコリなど除去
まずは壁紙の表面についたホコリや汚れを、やわらかい布などでサッと乾拭きして落としましょう。
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洗剤を使ってカビを落とす
アルコール系スプレーを目立たない場所で試してから使いましょう。それでも黒カビが残る場合は、酸素系や塩素系の洗剤に切り替えて、しっかり除去します。
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水拭き、乾拭き、しっかり乾燥
洗剤を使ったあとは、きれいな水でしっかり拭き取り。その後、乾いた布で水分を拭き取り、自然乾燥またはドライヤーで完全に乾かします。
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防カビスプレーで仕上げのコーティング
最後に、防カビスプレーを全体に吹きかけて仕上げましょう。これで再発予防もバッチリです。
カビを発生させない!4つの予防策
カビを発生させないためには、日ごろのちょっとした工夫が効果的です。以下の4つのポイントを意識するだけで、カビの予防につながります。
● 換気と除湿:定期的な換気と除湿器の使用で湿度をコントロール。
● 結露対策:窓の結露をこまめに拭き取り、湿気を溜めない。
● 防カビコーティング:定期的に防カビスプレーを使用。
● 家具を壁から離す:壁と家具の間に隙間を作り、空気の流れを良くする。
窓枠のカビ予防もセットで考えよう
窓枠の結露は、壁紙に染み出すとクロス裏の石膏ボードに湿気が達し、カビの温床になります。壁紙のカビ予防 は窓枠のカビ予防も同時に行うことがポイントです。
● 朝の結露拭き取り:毎朝、窓の結露を拭き取る習慣をつけましょう。
● 防カビスプレーの使用:壁紙に使った防カビスプレーを窓枠にも使用すると効果的です。
● カーテンの丈を短めに:窓とカーテンの間に空気の通り道ができると、結露がつきにくくなります。空気がこもりやすい窓まわりに風が通るだけでも、湿気対策に効果ありです。
● 季節ごとの重点掃除:春は浴室、梅雨は押し入れ、秋は天井裏、冬は窓まわりなど、季節によってカビが発生しやすい場所が変わります。時期に合わせて掃除の重点エリアを変えると、効率よくカビを防げます。
壁紙のカビを自分できれいにして快適に過ごそう
壁紙のカビは、方法とアイテムさえ合っていれば、自分できれいにすることができます。カビが発生してしまった場合は、今回ご紹介した内容を参考にカビ取りに挑戦してみてください。
日頃からちょっとした予防を意識するだけでも、カビの発生をぐんと減らすことができます。カビ取りの手間を増やしさないために、できる所からカビ対策を始めてみてください。