日本で初めて世界ジオパークの認定を受けたジオパーク。特徴的な地質や文化・歴史を感じることができる24のジオサイトがあります。今回は、ヒスイを中心に『フォッサマグナミュージアム』の竹之内さんと小河原さんにご案内頂きました。
日本の国石 「ヒスイ」
プレートの沈み込み帯でできる日本ならではの石「ヒスイ」 。2016年に一般社団法人日本鉱物科学会により日本の国石に選ばれました。
ヒスイは約5億年前に地中深くで生まれ、とても硬く、重いのが特徴です。日本では古来から、まが玉などに加工され重宝されてきました。
今でも、緑色で透明感のあるものは、宝石として多くの人に愛されています。
糸魚川市にあるフォッサマグナミュージアムでは、緑色の他にも、白、淡紫、青、黒など、様々な色のヒスイを見ることができます。
ヒスイのふるさと「小滝川ヒスイ峡」
小滝川ヒスイ峡は、1938年に日本で初めてヒスイが発見された地。国の天然記念物に指定されています。
この地には、巨大なヒスイ原石が、今なお自然のままの姿で佇んでいます。
石を見ていると、タイムマシンに乗ったように地球の歴史を知ることができると竹之内さんが教えてくれました。
岩石の玉手箱「ヒスイ海岸」
糸魚川海岸は「ヒスイ海岸」の愛称で親しまれ、ヒスイや様々な石を見つけることができる海岸です。
その多くは糸魚川の山から、長い年月をかけて姫川を下り、やがて岸へ打ち上げられたものです。
ヒスイ探し以外にも、自然が作り出す美しい縞模様のピクチャーストーン(薬石)を探すのも、人気の楽しみ方のようです。
ヒスイはどこからやってきた?
フォッサマグナミュージアム「岩石の形成場」をもとに作成
日本列島ができるよりずっと昔、地下深くでかんらん岩(マントルを作る岩石)がプレートの放出した水と反応し、蛇紋岩に変化しました。また、低温の海水と接触していた海洋プレートが、大陸プレートの下に潜り込んだ時の圧力により、低温高圧型の変成岩ヒスイが形成されました。
地殻変動により蛇紋岩が地下30kmから上昇してきました。蛇紋岩は密度が小さいので、浮力で上がってきたのです。その時に、ヒスイを含む様々な石を取り込み、地上へ持ち上げました。
こうして糸魚川は、ヒスイやその他30種類以上の石が存在する石の宝庫になりました。やがて石は川を下り、海岸へ。今も長い旅を続けているのです。
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