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地盤調査の必要性と依頼時の注意点とは?
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家の新築や建て替えを行う際には、事前に地盤調査を実施して地盤の状態を確認します。
しかし「昔から地盤が良好といわれる地域に家を建てるのに、わざわざ地盤調査をする必要があるのか」と思う方もいらっしゃるでしょう。
そのような疑問にお答えするために、 今回は住まいづくりにおける地盤調査の必要性や、依頼時の留意点などについて、ご紹介します。

 

そもそも地盤とは?

そもそも「地盤」とは何なのでしょうか。

家を支えているのは、柱や壁などの「構造」だけではありません。最も重要な部分が「地盤」です。目に見えない地盤の中身は、場所によっても違うため、しっかり調べる必要があります。家を建てるときは、まず地盤が「良好」か「軟弱」かを調べた上で、地盤に応じた設計を採用しましょう。

良好な地盤
良好な地盤
軟弱な地盤
軟弱な地盤

地盤調査の必要性

地盤が弱いとどうなる?

地盤調査をせずに家を建てたら、どうなるでしょうか。

家を建てた地盤が弱いと、家の重さに耐えられずに不均等に沈んで、傾いてしまうことがあります。これを「不同沈下」といいます。一度、不同沈下を起こしてしまうと。その修復には、建物価格と同じくらいの費用がかかるケースもあります。そのほかにおこりうるトラブルとして、「クラック(壁に亀裂が入る)」「ドアや窓が開かない」「家が傾く」などが考えられます。このようなトラブルを防ぐためにも、事前の地盤調査が必要です。

クラック

クラック
基礎や外壁に亀裂が入る

ドア・窓開閉不能

ドア・窓開閉不能
建具の開閉が困難になる

家屋の傾き

家屋の傾き
下水の排水が悪くなる

資産価値の低下

資産価値の低下
傾いた建物では資産価値が著しく低下する

健康への悪影響

健康への悪影響
目まい、肩こり、自律神経失調症に陥る

地盤調査の流れ

建築予定地の地盤が軟弱だと分かった場合、地盤改良工事を行って適切な地盤に改良することができます。そのために地盤調査を行って土地の長所や欠点を詳しく知れば、土地の特性に合わせた住まいづくりが可能です。

地盤調査の流れや具体的な方法について、動画で紹介しています。ぜひご覧ください。

 

 

地盤調査を依頼するときの注意点

地盤調査を業者に依頼する際には、以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。

1.地盤調査の専門技術者が在籍しているか

地盤調査は豊富な専門知識と高い技術、そして多くのデータを持っている業者に行ってもらうことが大切です。地盤調査を依頼する業者を選ぶときは、必ず専門の技術者が在籍している企業かどうかを確認しましょう。資格には、「地盤品質判定士」や「宅地地盤調査主任」などがあります。地盤調査は難しそうだから、と業者に任せきりにはせず、信頼できる企業を選んでください。

企業のホームページに 、詳しい調査方法や技術力を公開している場合があるため、業者選定の参考にすると良いでしょう。

 

2.地盤調査報告書を発行してもらえるか

地盤調査を業者に依頼する際には、地盤調査終了後に「地盤調査報告書」が発行されるかどうか確認しましょう。地盤調査報告書は、地盤調査を実施した証明になるだけでなく、地盤状態の詳細が記されており「土地の身分証明書」になります。ちなみに分譲地や建売住宅などで、すでに地盤調査が済んでいる土地を購入する場合にも、地盤調査報告書の写しを請求することが可能です。

 

3.資金は余裕を持って用意しておく

地盤調査そのものに掛かる費用は、種類にもよりますが3万~20万円ほどです。しかし、地盤調査の結果により地盤改良工事が必要と判断された場合は、別途その工事費用も想定しておきましょう。

工事の内容によって費用に違いはありますが、最低でも30万円、高額な工事になると80万円以上掛かることもあります。

 

おわりに

今回は、地盤調査の必要性と依頼時の注意点などをご紹介しました。

地震による被害のリスクが高まっている昨今、建物のみならず土地の安全に対する意識を持つことが大切です。また、「地盤沈下」「クラック(壁に亀裂が入る)」などのトラブル回避のためにも地盤調査は必要です。依頼の際は、専門技術者が在籍し、地盤調査報告書を発行してくれる企業を選んでください。地盤調査をしっかりと実施して、安心して暮らせる住まいづくりを目指しましょう。

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