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硬質地盤と軟弱地盤。その違いとは?
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地盤には「強い地盤(硬質地盤)」と「弱い地盤(軟弱地盤)」があります。強い地盤とは、硬く締まった丈夫な性質を持っている地盤。弱い地盤は軟弱で、建物を建てると傾いたり沈下したりする恐れのある地盤です。です。
今回は、硬質地盤と軟弱地盤)の違いや対応方法などをご紹介します。

「強い地盤」と「弱い地盤」がある

強い地盤(硬質地盤)

一般的に、岩盤や砂礫を多く含む土地は硬く締まりがあり、地震の揺れに対しても揺れにくい性質があります。このような地盤が「強い地盤」といえます。

弱い地盤(軟弱地盤)

やわらかい粘土やゆるい砂からなり、土の強度が弱く、耐久性・圧縮性が高い地盤を「軟弱地盤」といいます。かつて湖沼・河川・池だった場所を埋め立てた土地などは水分を多く含む場合も多く軟弱地盤の可能性があります。弱い地盤かどうかは地盤調査で判定しますが、地盤の強度が弱い場合は、安全性を高めるための地盤改良工事が必要です。

地震の揺れと地盤の関係

地震の揺れと地盤の強度には密接な関係があります。震源地に近いほど揺れは大きくなりますが、軟弱地盤の場合は、地震の揺れが増幅されて被害が大きくなることがわかっています。2011年に起きた東日本大震災でも、地盤の軟弱度の違いによって建物の被害に差がでています。

地盤の強さとの関係

軟弱地盤の確認方法

自分の家やこれから住みたいと思っている土地の地盤が強い地盤なのか、弱い地盤なのかを知るには、どうすれば良いのでしょうか。ここでは、簡単にチェックする8項目をご紹介します。もし、該当項目がある場合は、建築会社に相談することをおすすめします

軟弱地盤のチェックポイント

周辺環境から

1.土地に高低差がある

土地に高低差がある

2.昔この辺りは山だった

3.昔この辺りは海だった

4.近くに川や池、沼がある

5.近くに水田がある

6.近くの電信柱が傾いている

7.地面の波うちやひび割れがある

 

地名から

8.下記のような地名に該当する

湿地や水田に由来する地名
仁田(ニタ) 野田(ノダ) 牟田(ムタ) 新田(シンデン) 新開(シンカイ) 古賀(コガ) 江田(エダ)など

湿地や低湿地に由来する地名
谷津(ヤツ) 谷地(ヤチ) 阿久津(アクツ) 五味(ゴミ) 浮田(ウキタ) 曽根(ソネ) 赤野(アカノ)など

入江や窪地、干拓地などに由来する地名
和田(ワダ) 別所(ベッショ) 須賀(スガ) 勝俣(カツマタ) 久保(クボ)など

水辺の動植物の名が付く地名
鷺(サギ) 鶴(ツル) 鵜(ウ) 亀(カメ) 蓮(ハス) 葦(アシ) 蒲(カマ) 芦(アシ)など

水に関連する文字の付く地名
船(フネ) 橋(ハシ) 堀(ホリ) 堤(ツツミ) 沖(オキ) 浜(ハマ) 浦(ウラ) 州(シュウ) 塩(シオ) 菅(スガ) 淀(ヨド)など

軟弱地盤の対応は?

地盤調査によって弱い地盤だと判断された場合には、住宅を建てる前に地盤改良工事が必要です。地盤の状態(硬い地盤までどれくらいの深さがあるか)によって、必要な補強工事が変わってきます。 代表的な工法に「表層地盤改良工法」「柱状地盤改良工法」「小口径鋼管工法」などがあります。

表層地盤改良工法は、セメント系固化剤と現地の土をまぜて固める工法で、軟弱地盤が比較的浅い場合に適用される工法です。
柱状地盤改良工法は、ミルク状の固化剤(セメント)と土をかくはんし、地中に柱状の改良体をつくることで、建物の荷重を支える工法です。
小口径鋼管工法は既製の鋼管を地中へ打ち込み、杭により建物の荷重を支える工法です。軟弱地盤が深くまで続き、表層改良工法や柱状改良工法では対応できないケース等に適応されます。
軟弱地盤でも地盤に合った補強工事をすることで、長期間にわたって安心できる住まいづくりが実現します。

表層地盤改良工法

表層地盤改良工法
1m程度までが軟弱層の場合に効果的な工法です。

湿式柱状改良工法

湿式柱状改良工法
8m程度軟弱層が続く場合に適した工法です。

小口径鋼管工法

湿式柱状改良工法
8m以上軟弱層が続き、支持層が深い場合に適した工法です。
 

硬質地盤の場合は?

硬くしっかりした地盤と判定された土地に関しては、地盤改良工事は不要で、「直接基礎」対応が可能です。直接基礎は文字通り、直接、地盤の上に基礎部分を築く建築工法です。
直接基礎には「ベタ基礎」「布基礎」「独立基礎」など、さまざまなタイプがあり、その家にあった基礎を選ぶことになるでしょう。
一般的に木造住宅で広く採用されているのはベタ基礎です。ベタ基礎は建物の底板のすべてが鉄筋コンクリートで作られており、建築物の荷重を支える構造になっています。地盤の強さが実証された土地には適用可能ですが、軟弱地盤の場合には、地盤改良工事を行ったあとで適応することができます。

おわりに

今回は、強い地盤(硬質地盤)と弱い地盤(軟弱地盤)の特徴や簡単な見分け方と対応方法についてご紹介しました。地盤の強度に合わせた適切な対応や工事方法を選ぶためにも、事前の地盤調査でその性質をしっかりと見極めましょう。

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